プロモーションが含まれる場合があります
この記事を書いたチーム
Studio Rough Style 編集部|「完璧であることより、自分らしくあること」をテーマに、日々の暮らしを心地よく整えるための情報をお届けしています。
黒カビに最も効くのは、塩素系(次亜塩素酸塩)のカビ取り剤です。
けれど、効果が強いということは、それだけ薬品が強力だということなので、扱いには十分な注意が必要だということでもあります。
実際、家庭用品による吸入事故のなかでも、浴室で使う洗浄剤に関するものは少なくありません。国民生活センターも、塩素系と酸性洗剤の併用による事故に繰り返し注意を呼びかけています。
この記事では、塩素系カビ取り剤を安全に、こわがらずに使いこなすための基本を整理します。仕組みを知れば、必要以上に不安になることなく、確実にカビを落とせます。
「まぜるな危険」──塩素ガスが発生する仕組み
塩素系カビ取り剤の主成分は次亜塩素酸塩で、これを安定させるために液性はアルカリ性に調整されています。
ここに酸性タイプの製品(酸性洗剤・クエン酸・酢など)が混ざると、急激に分解して有毒な塩素ガスが発生します。これが「まぜるな危険」の正体です。
アルコールを含む製品とも、思わぬ反応を起こすことがあります。
国民生活センターの調査では、スプレータイプの塩素系洗浄剤と酸性洗浄剤を浴室で一緒に使ったところ、数分後には浴室内の塩素ガス濃度が16ppmを超えたと報告されています。狭く密閉されがちな浴室では、ガスが急速に充満します。
怖いのは、これが「うっかり」で起こりやすいこと。
たとえば、酸性の浴室用洗剤で掃除した直後に、流しきらないまま塩素系カビ取り剤を使う──それだけで危険な組み合わせが成立してしまいます。
塩素系を使うときの4つの鉄則
難しいことはありません。次の4つを守れば、塩素系は安全に使えます。
安全に使う4つの鉄則
- 必ず単独で使う──他の洗剤と混ぜない。続けて使うときも、間に十分な水洗いを挟む。
- 換気を徹底する──窓を開け、換気扇を回しながら作業する。
- 保護具を着用する──ゴム手袋、マスク、できればゴーグルも。
- 使用後は十分に水で流す──排水トラップへの残留に注意する。
「単独で使う」を徹底する
最も大切なのが、これです。塩素系のカビ取り剤を使った後に別の洗剤を使いたいとき(またはその逆)は、必ず水で十分に洗い流してからにしてください。
排水トラップ内に以前使った洗剤が残っていると、そこで反応が起こることもあるため、使用後はしっかり水を流すことが大切です。
もし刺激臭を感じたら
うっかり混ざってしまい、刺激臭を感じたときは、すぐに換気をして、その場を離れてください。ずっとガスが発生し続けるわけではないので、慌てず、刺激臭を感じなくなるまでその場に立ち入らないこと。
ガスを吸い込んで体調に異変を感じた場合は、医師に相談してください。
場所ごとの注意:天井・金属・色物
安全に関わる、場所・素材ごとの注意点もあります。
- 天井:真上に直接スプレーすると薬剤が顔や目に落ちて危険。キッチンペーパーをワイパーに取り付け、含ませて塗るのが安全。
- 金属(アルミ・ステンレス・真鍮など):腐食する場合があるため、塩素系が使えない製品が多い。表示を確認する。
- 色物の壁紙・布製品:色落ちの可能性があるため、目立たない場所でテストしてから使う。
「使える場所・使えない場所」が製品に明示されているかを確認し、表示の使用方法・放置時間を守ることが、安全への一番の近道です。
「安全に使える設計」の一本を選ぶ
塩素系は強力ですが、ルールを守れば必要以上にこわがるものではありません。
むしろ、業務用レベルの浸透力を持ちながら、換気・単独使用・素材への配慮といった基本を守れば家庭でも安全に使える設計の製品を選ぶことが、頑固なカビと安全に向き合うコツです。
カビが落ちない原因と正しい掃除の手順については、お風呂のカビ記事でも整理しています。
業務用レベルの浸透力を持ちながら、換気と単独使用を守れば家庭でも扱えるカビ取りスプレーの詳細は、特集記事にまとめています。あわせてご覧ください。
参考:国民生活センター「住宅用塩素系洗浄剤の使い方-まぜるな危険!浴室などで事故が発生しています-」、ジョンソン株式会社「まぜるな危険をちょっと科学しよう!」、厚生労働省 職場のあんぜんサイト(次亜塩素酸ナトリウム)。
まとめ
- 塩素系(次亜塩素酸塩)は酸性製品・酢・アルコールと混ざると有毒な塩素ガスが発生する。
- 浴室では数分でガス濃度が急上昇した事例も(国民生活センター)。
- 鉄則は「単独使用・換気・保護具・使用後の水洗い」の4つ。
- 天井は直接噴霧しない/金属はNG/色物はテストしてから。
- ルールを守れば塩素系は安全。安全に使える設計の一本を選ぶ。
